街、と言えば聞こえはいいが、単なる雑踏と呼ぶが相応しい、利便性は優れるものの、静けさとは皆無である立地にあるアパートを引き払ったのは、振り返ってみればそれなりに前のことである。
国道がアパートの脇を走り、排気ガスは容赦なく四六時中わたしを包み込み、試しに開け放ってみた窓からは、若者や酔っ払いの喧騒が引切り無しに耳へと飛び込んできた。 とは言え、その場所を選んだのはわたしだ。 そんなゴミゴミしたところが、居酒屋やらバーやらといった“酒場”が身近にあるところが、まだ若さの残っていたわたしを惹きつけていたのは事実だ。 そして今、そんな賑やかさやカオスとは無縁の、繁華街から遠く離れた閑静な住宅街に移り住んだ。 ちょっと、いや、かなり無理をして、半永久に続く借金返済を抱え込み、“静けさ”と“落ち着き”を買い求めた。 このブログは、そんなわたしの背伸びして買い求めた住処における、酒呑みとバルコニーから望むことができる空の日記である。 雨の日も風の日も、当然晴れ渡った日も、空の下、我が家を“酒場”として酒を呷り続けた日々の記録である。 書きたいことはいろいろあるが、当面は「酒」と「空」について、思うが侭に、気の向くままに、書き連ねていきたいと思う。
by sora_sake
| 2006-08-28 21:12
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